どうもどうも、最近国産クラウドの話が盛り上がっていたので、私自身多少クラウドの世界に身をおいていたこともあり少し考える所もあるのでちょっと書いてみましたネ!

国産クラウドって昔いっぱいあったよね

そうですよね、15年前くらいには日本にもいっぱいクラウドがありました。VMWareを使っていたIaaSや、CloudStack、OpenStackなどを使ったIaaS、独自プラットフォームとして作られたクラウドもあったと思います(さくらさんは独自ですよね)

今は殆どなくなってしまいました、、、?

ですが、今はいくつかのクラウドはなくなり、いくつかのクラウドは存在感を失い、と言う結果になっているように思えます。(外から見ている印象なのでそうじゃないよ!という人もいるかと思いますが)

その理由はこれが一つあると思っています。

IaaSでVMWare等の製品に頼っていたクラウド事業については、頑張って使われてもそういった製品のライセンス費が取られてしまうわけで、自社で一から作ったものと比べたら価格競争力がぜんぜん違うわけです。それじゃ勝てない様に思えます。

CloudStack等に乗って行ったサービス(IDCFクラウドさんはそのようでです)は今も行けているのかな?とも思いますが、やはりどこかのタイミングからは独自にゴリゴリ実装していかないとスピード的にも差別化的にも大変なのかなぁとは思ったりします。

そんななか、昨今デジタル赤字がー、とか国産クラウドがー、マルチクラウドがー、とか言われる事が多いですが、そもそもする必要もあるのでしょうか?

マルチクラウドって必要?

AWSにいたその経験からお話すると、マルチクラウドが必要か?というとそれは殆どの場合においていらないと思っています。

ここで言うマルチクラウドってサービスごとの使い分けって意味ではなくて、複数クラウドを同じ用途で使って冗長する、みたいな意味だと思っていてその場合別のクラウドを複数使うことのコストは計り知れないわけです。

クラウド内でもリージョン間冗長の機能は標準になってきています。必要な場合だと考えられるのは、何かしらの理由によりそのクラウドから離れないといけない、みたいな場合です。その時のことを考えてポータビリティ性を上げる必要がある、場合はある、思っています(が、殆どの場合はないと思ってもいます)

例えばコンテナを使う、例えばマネージドサービスを利用する場合はメリットとデメリットをよく秤にかけて使うかをきめる、などでしょうか、、、ここはすごく難しく、行き過ぎるとEC2だけ使う!ってなりますのでそれはそれでクラウドのメリットの多くを削ぎ落とすことになります。

ロックインは悪であると思われがちですが、ロックインは常に貴方と一緒にいるものです。クラウドそのもの、クラウドサービス、OS、各種サーバ、DB、そして貴方のコード、すべてに対してロックインはあるわけです。なので、ロックインとは共存する必要があるし、極小化し、コントロールするのが正しい戦略だと私は思います。

そして、ロックインはうまくコントロールすれば実装を早くし、運用コストを下げる事もできる良いものでもあります。ですので、リスクとメリットを天秤にかけ、サービスとしてのSLAを定義して必要なものと捨てるものを定義する必要がありますよね。

そもそもAWSって何でできたんだっけ?

ちょっと話が変わりますが、そもそもなんでAWSってできたのか、ご存じの方も多いと思います。

AWSはAmazon自体のコスト最適のための自社基盤として生まれてそれがAWSとしてサービスになったというのがいちばん簡単な説明だと思います。加えてDevとOpsが円滑に作業できるようにそこをAPIベースでやり取りできるようにしたっていうのも有名な話ですね。

ここで思うのは、AWSってなのでそもそも自社内に使用のニーズがあったんですよこれってすごく大きな話でドッグフーディングができるってこと、そして使用するためのコストを自社利用でまずペイできてるので新しい挑戦もしやすかったと思います。自社での利用分を一部外出しにすることから始められるはずなので(実際どうだったのかはわからないですがw)

要するにAWSは自社サービス事業者の都合で生まれたクラウドで、これは今の国内クラウドベンダーにあまりない要素ではないのだろうか?ということなわけです。

日本でもプライベートクラウドを大規模にやっている事業者だとLYさんとかサイバーエージェントさん、楽天さんとかがいらっしゃったと思いますが、パブリッククラウドになった例はないですよね。(ニュースベースの情報なのでもしなってたらごめんなさい)

これに真正面からどうにかしようぜ、はAWSの18年の積み上げももちろんあるし、Amazonそのものへの挑戦であると言えますし、それは大変な事だなぁと思います。(追いかける方が早いとしてもね)

クラウドの前に必要なこと

クラウドの選択はもちろん必要ですが、例えば規模感は小さい、でも比較的トラフィックは多い、障害には寛容である、みたいなサービスでは新しい国内クラウド試してみるかー!とかあると思うんですよね

試しやすさとかもあるし、サービス特性もあるし、為替の力もありますよね、その中で選択肢は広くていいと思います。

加えてこれも思います。

基本的な技術で必要なスタックは変わるかもしれないですが、実現したいことがあって、それに対して何を選択するのが適切かを考えて決める、物理的なコストかもしれない、それとも運用コストかもしれない、必要なものを持ち寄って、選択としてさくらさんを選択することも、AWSを選択することも、あってもいいと思います。

選択肢になるために

ただ、選択肢になるためにはまだいろんな道もあるとも思いました。

ここまでに書きましたが、クラウド間のポータビリティを求めるのなら、機能面で各クラウドがある程度同じ機能にマッピングできる必要があります。

同じようにはマッピングがまだできないのならクラウドサービスとして違うアプローチとかポジション取りができることが大事だし、どんどんアピールして行けるといいんじゃないかなぁって思いました。

このエントリ書くにあたって、さくらさんのクラウドのサービス群をみてみたんですが、すごい増えててびっくりしたんですよね、このサービス群をどうあわせていくとどういうポジショニングになるのかなぁって想像するのは思考実験としてちょっとおもしろかったです。

さくらさんがんばってください!

なんてことをざっと書き殴ったエントリになりますが、思う所を吐き出せて僕は満足です(自己満)

私が思うところは端的に言えばこれです(もうやってるって怒られましたがw)

さくらさん!国産クラウドがんばってくださいませ!

コメントを残す

Trending